制御工学の考え方

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制御工学の考え方―産業革命は「制御」からはじまった 制御工学の考え方―産業革命は「制御」からはじまった
木村 英紀

講談社 2002-12
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制御工学という学問をご存知でしょうか?

機械だけでなく経済や物理学など制御が必要になるものには制御工学が役に立ちます。

最近はやりのロボットは制御工学なくしては作れないものですね。

制御工学の創始者はあの蒸気機関で有名なジェームスワットといわれています。

彼は蒸気を動力に使ったことで有名ですが、彼の本当の成果は制御にありました。

当時麦から小麦粉を作るのは難しい作業でした。

麦を石臼でひいて粉にしますが、その動力として蒸気エンジンが使われました。

しかし蒸気エンジンの回転速度は一定ではなかったため小麦粉にむらができてしまいます。

そこでワットはエンジンの回転を調整するための機械を考えます。

蒸気エンジンの回転が早くなると蒸気の量を少なくして回転を遅くします。回転が遅くなったら蒸気の量を増やして回転を速くします。

これはいわゆるフィードバックですね。

しかしフィードバックはやった結果に対して修正するという性質のものなので現代の複雑な機械では不十分です。

事前に制御対象の性質を理解してモデルを作り事前に制御するのがフィードフォワードです。

制御工学ってあまり表舞台に出るものではないのでよく知らなかったのですが、様々なところで利用されています。

例えば鉄鋼の製造や自動車や航空機の制御、経済の予測などです。

そう考えると制御が関係しない分野はないのかもしれませんね。

この本は入門なので全く予備知識がなくても理解できます。

本格的に勉強するためには数学がわからないとだめみたいです。

ちょっとロボットに興味があったので読んでみましたが、自動車や核融合炉の話などとても面白い内容でした。

著者はフィードバック的に行き当たりばったりで設計するのではなくフィードフォワード的にちゃんとモデルを構築して設計すべきと言っていますがソフトウェア開発にも通ずるものがありますね。

物事が複雑になっていると制御対象をちゃんと理解する必要があるということはエンジニアとして心がける大事なことのような気がします。

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