美しい数学

美しい数学―数学の本質と力 美しい数学―数学の本質と力
ドナルド・M. デイビス Donald M. Davis 好田 順治

青土社 1996-01
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 ある本が面白いとしばらくその分野の本ばかり読んでしまうんですが、最近は「フェルマーの最終定理」を読んでいらい数学にはまっています。

「美しい数学」はかなり本格的な数学の啓蒙書で、ユークリッド幾何学にはじまって非ユークリッド幾何学、数論と続き相対性理論、暗号理論、フラクタル幾何学ともりだくさんです。

 内容もかなり本格的で命題と証明の嵐で正直途中でついていけなくなっていやになってしまいました。(笑)

しかし数学の歴史に沿って解説されているので専門書よりわかりやすいと思います。

 数学では自明な法則から様々な定理を導き出します。

したがってそれぞれの定理は矛盾がないような証明が要求されます。

数学は基礎から作っていく建物のようなものなので基本となる定理がいい加減だとその上に展開される理論が全て崩壊してしまいます。

だから矛盾のないことに厳しいのでしょうね。

 しかし既存の定理を疑う人もいます。

例えばユークリッド幾何学ではある直線に平行な線はひとつとされていますが、双曲幾何学という分野では平行な線は複数あることになっています。

この役に立たなさそうな数学が物理学の分野で重要になっています。

 またリーマン幾何学という数学では三角形の内角の和は180度ではないとされています。

これは宇宙を研究するときに役に立ちます。

銀河系と他の銀河系を線でつないで大きな三角形を作るとユークリッド幾何学が通用しなくなります。

一般相対性理論はこれらの数学的考察によって構築されました。

 しかしこんなのって人間の直感を越えたものですよね。

人間の知覚能力には限界があるので数学というめがねを通して自然を見る必要があるのだと思います。

 またITの分野でも最近数学が必要になってきました。

SSLなどに使われているRSA公開鍵暗号方式は数論の研究が生かされています。

RSA方式は二つの素数を掛け合わせた数を因数分解するのは難しいことを利用しています。

例えば91は13と7という二つの素数を掛け合わせた数ですが、この元の素数が復号化の鍵になります。

小さい数字だったら総当りでやれば解けてしまいますが、512bitや1024bitの長さにすると解くのに膨大な時間がかかってしまいます。

素数というのも数学者を魅了してやまない数字ですね。

実はこの本の半分くらいしか理解できませんでしたが、数学の面白さを垣間見せてくれたような気がします。

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