インターネットOS

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 Google OS を妄想すると未来が見えてくる!?というBlog記事の内容は私も同じ考えです。これからのネットワークコンピューティングはまちがいなくこちらの方向に行くと思います。しかしその世界に移行するには多くの問題をクリアしなければいけないと思います。

 

 ただ私はこのシステムをGoogle OSとは呼びたくはありません。なぜならインターネットでこのようなサービスを提供しているのはGoogleだけではなくAmazonやflickr,eBayなど多くのウェブサイトで行っているからです。(確かにGoogleが一番進んでいるとは思いますが。)

 それにこれはもはやOSではないのではないでしょうか。OSとはハードウェアを抽象化する技術ですがWebサービスなどの技術はもっと上のレイヤーの抽象化も含んでいます。

 例えば会計サービスに一年分の収支データを送って決算書の作成を行ってむこう7年間データを保存するよう依頼するとします。おそらくバックではCPUによる数値処理や書類データ生成、ストレージへの保存などが行われるでしょう。これはワークフロー+アプリケーション+OSといった機能が全て行われています。

 巷ではSOAと呼ばれていますが、コンピューターディペンドな部分と人間世界のモデルの間に位置するミドルウェアといえるのではないでしょうか。ただあえて呼ぶならインターネットOSと呼びたいですね。

 私はたまたま仕事でWebサービスやSOAに関わる機会がありましたが、今の技術ではインターネットOSを実現するにはまだまだだと感じました。

 WebサービスはXMLを基本データする技術です。SOAP,WSDL,UDDIなどの要素技術を組み合わせてかつてのRPCのような機能を実現しています。確かにプログラムからAPIのようにリモートホストの機能を使うことができますが、これではクライアントサーバーとなんら変わりません。複数のサービスを組み合わせて様々な機能を実現できるようになってはじめて価値があると思います。しかし今のWebサービス技術ではまだ実現が難しいのが現状です。

 またセキュリティに関しても現在のWebサービス技術ではかなり脆弱です。これについても様々な提案がなされていますがまだ統一されていません。

 OASISなどの協議会でそのあたりの仕様が検討されていますが、もはや複雑すぎて多くの人がついていけなくなっている状況があります。Webサービスの専門家の中にはもうWebサービス技術は複雑すぎて使い物にならないといっている人もいます。

 またインターネットOSのようなものが実現してユーザーにどのようなメリットがあるのかも考えるべきだと思います。かつてJavaが出てきたときはMSを駆逐するようなことが言われていましたが、実際にはクライアントサイドでのJavaは普及しませんでした。結論としてはユーザーにメリットがなかったからだと思います。

 RSSやRESTなどはシンプルでBlogやCMSなどのアプリケーションで提供するようになって普及しました。ユーザーにメリットがあるものは自然と広まるものなのでしょうね。

 MSやOracleなどの主要ベンダーはこういった新しい時代に向けて自社技術のSOA化を計ってきています。しかしそう簡単にはGoogleやYahooのようにはなれないでしょう。なぜなら仕事の内容が違いすぎるからです。GoogleやYahooはITサービスを売っている企業です。製品を売っているMSやOracleとは仕事のやり方が全然違うのは当然だと思います。買収すれば形だけはそれらしくなるかもしれませんが、会社にいる人の考え方を変えるのはかなり難しいと思います。

 しかし私はこのインターネットOSという考え方にとてもインスパイアされます。PCの世界ではMSがインフラを支配していましたが、この世界に移行できればコンピューティングのインフラが公共財のようになるからです。このプラットフォーム上では誰でもサービスを提供できるし、ユーザーも好きなものから選択することが可能です。

 色んな問題点がありますが、一つずつクリアして新しい世界に移行できると楽しそうですよね。

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