ソフトウェアビジネスの変化

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「ハッカーと画家」で有名なポールグレアムがBlogでMicrosoft is deadという刺激的な文章を書いています。

これはなにもマイクロソフトが倒産したということではなく、以前ほど影響力がなくなったということを言っています。

 1990年代はソフトウェアビジネスをやろうと思ったらマイクロソフトとぶつからないようにしないと簡単に潰される状況でした。

WindowsというOSを支配していて売れそうなソフトウェアが出てくればもっといいものを大きな資金を武器に作ってしまいます。

Netscapeも自社にいろんな問題を抱えていたとはいえMicrosoftの戦略が凋落の原因になったのはまちがいないでしょう。

まさに絶対王政のような状況でした。

 しかし、インターネットが普及しGoogleが登場してからはソフトウェアビジネスが変わってきました。

それまでソフトウェアは買ってつかうものだったのが、ネット経由で利用するものに変わってきています。

こうなるとマイクロソフトの優位性はなくなってしまいます。

今までWindowsという世界の中でしか戦えなかったのがインターネットという世界に舞台を移してきているからです。

 コンピューターの歴史を見ると今までは一社独占が技術を発展させてきました。

最初はIBM System360というメインフレームコンピューターがデファクトスタンダードになり多くのメーカーがその互換機を作っていました。

その後、PCの登場によってMicrosoftがOSをIntelがCPUを独占します。

これらは資本主義が効率よく機能したいい例だと思います。

そして今はインターネットがITの基盤になろうとしています。

歴史上初めて一企業が独占しないITインフラ インターネットが登場しました。

(Googleが次の独占企業になるかもしれませんが、まだそこまでいってないと思います。)

この次はまた一社独占になるのか予想もつきませんが、また新たな技術革新は起こるのでしょうね。

 私はソフトウェアをモノとして売ることになにか違和感を感じていました。

通常、製造業では原材料を仕入れて、それを加工して製品にします。

したがって原材料が制約となって無限に製品を生み出すことはできません。

しかし、ソフトウェアは一度開発してしまえば後はコピーすれば事実上無限に製品を作ることができます。

(CDとかパッケージの費用はかかると思いますが微々たるものでしょう)

なおかつそのソフトウェアを使わないとユーザー同士のコミュニケーションがとれないような囲い込みをすればユーザーが使わざるをえない状況になります。

これがマイクロソフトのビジネススキームです。

 しかし、ソフトウェアがサービスになることによってこのスキームは通用しなくなってきています。

私はビジネスはユーザーの利益になって初めて成り立つと考えています。

役に立つかどうかわからない高額なソフトウェアを買うかどうかユーザーが躊躇するのは自然なことだと思います。

 ビルゲーツは起業したばかりの頃、ソフトをただでコピーするのは泥棒でありユーザーはお金を払うべきだという意見書を出したことがあります。

彼の主張はもっともですが、ユーザーからの視点が欠けていました。

なので私なりに言い直すと

「ソフトウェアは有料だがユーザーの役に立った場合のみ開発サイドはお金をもらうことができる」

といった感じでしょうか。

しかし、パッケージソフトビジネスではユーザーの役に立ったかどうか判定することが難しかったのでモノとして売るしかなかったのだと思います。

(このことはマイクロソフトには幸運だったのですが。)

それがソフトウェアがサービス化することによって可能になりました。

ユーザーは必要なときだけサービスを利用して気に入らなければやめればいいだけです。

ユーザーはソフトウェアを所有したいのではなく自分の用事を片付けたいだけですからね。

ポールグレアムはそんな変化を感じたのでしょうね。

(彼はマイクロソフトが嫌いだからというのもあるんでしょうけどね。)

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