夏休みにまとめて読んでみたい本(一般教養編)

前回はITエンジニア向けでしたが、今回はどなたにもためになるであろうおすすめの本をご紹介したいと思います。

みんな集まれ! ネットワークが世界を動かす(IT)

みんな集まれ! ネットワークが世界を動かす みんな集まれ! ネットワークが世界を動かす
クレイ シャーキー 岩下 慶一

筑摩書房 2010-05
売り上げランキング : 148220

Amazonで詳しく見る by G-Tools

最近FacebookやTwitterなどのソーシャルネットサービスを多くの人が使うようになりましたが、ソーシャルネットとはいったい何なんでしょうか。

それは、新たなコミュニケーションツールであり、企業や国に代わる新しい共同体を生み出す可能性のある技術革新であることがこの本で説明されています。

少し前に起こった中近東の革命もソーシャルネットで連帯した人たちが起こしたものですし、先日起こったイギリスの暴動も同じような状況でした。

このようにこれからは好むと好まざるにかかわらず、ソーシャルネットを使っていかなければいけない時代になりつつあります。

人を動かす(コミュニケーション)

人を動かす 新装版 人を動かす 新装版
デール カーネギー Dale Carnegie 山口 博

創元社 1999-10-31
売り上げランキング : 46

Amazonで詳しく見る by G-Tools

少し前にKYという言葉がはやりましたが、どうして人の気持ちをさかなでするようなことをいうのかなという人が結構います。

特に、会社で本人は正しいと思っているのでしょうが、単なる自分の思い込みを押し付けているだけという人も多い感じがします。

この本では人と接するときに相手にどのような配慮をするとスムースにコミュニケーションができるかということを教えてくれます。

例えば、丁寧な言葉で話すとか過激な言葉は使わないなど社会人として知っているととても役に立つ内容です。

スターバックスではマネージャーが現場の人に作業をやってもらう場合、命令するのではなく必ず「やってもらえますか?」とお願いするそうです。

そう言われると言われた方も気持よく仕事ができてとてもいいルールだと思います。

日本の会社はどうして気持よく仕事ができないのかと思うことが多かったのですが、この本に書いてあることを実践すれば現場のパフォーマンスもあがるのではないでしょうか。

反社会学講座(社会学)

反社会学講座 (ちくま文庫) 反社会学講座 (ちくま文庫)
パオロ マッツァリーノ Paolo Mazzarino

筑摩書房 2007-07
売り上げランキング : 28706

Amazonで詳しく見る by G-Tools

文章はちょっとふざけた感じの本ですが、内容はとてもまじめで面白いです。

社会学なので一般社会について統計情報などを元に色々分析する内容になっています。

例えば、最近若者の犯罪が多いとよく言われますが、実は昭和30年代の方が重大犯罪は多かったそうです。

そのころは貧しい人も多かったでしょうし、盗みや殺人も多かったのでしょうね。

なので、現代は意外に治安のいい時代というのがわかったりします。

常識と思われるものがちゃんと調べてみると結構まちがっていることが多いのかもしれません。

項羽と劉邦(歴史)

項羽と劉邦 (上) (新潮文庫) 項羽と劉邦 (上) (新潮文庫)
司馬 遼太郎

新潮社 1984-09
売り上げランキング : 14629

Amazonで詳しく見る by G-Tools

司馬遼といえば「竜馬がゆく」や「坂の上の雲」なのでしょうが、私はこの本が一番面白かったです。

中国の歴史が好きで特に春秋戦国時代が好きなのですが、この本の時代はその春秋戦国時代が終わるときの話です。

秦によって中国が統一されるのですが、始皇帝が死んですぐに国が乱れてしまいます。

そこに項羽と劉邦という新勢力が出てきて争うのですが、劉邦は圧倒的に弱いんですね。

一方、項羽は家柄もよく勇敢で軍人として優秀でした。

そして劉邦は女たらしで弱虫なんですが、なぜか優秀な多くの部下が彼についていきます。

リーダーって誰からも尊敬されるスーパーマンみたいな人というイメージがあるんですが、実はいかに優秀な部下がサポートしてくれるかが一番大事なんですね。

なのでこの人についていったら自分の能力を存分に発揮できそうだと思わせる人がリーダーとして向いている人なんだと思います。

そんなことを教えてくれた本でした。

フェルマーの最終定理(数学)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫) フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
サイモン シン Simon Singh

新潮社 2006-05
売り上げランキング : 286

Amazonで詳しく見る by G-Tools

フェルマーの最終定理という方程式があってネットで検索してもらうと出てくると思うのですが、見た目とても簡単な定理なんですがフェルマーが予想してから360年後の最近まで証明されませんでした。

フェルマーはおそらくそうだろうという予想だけしたのですが、それが本当に正しいか後世の多くの人たちが挑戦して挫折し続けました。

その突破口を見つけたのが実は日本人で、「志村・谷山予想」というものでした。

これはフェルマーの最終定理を他の言葉で言いかえただけなのですが、そこから新たな方法が見つかってきます。

最終的にはイギリスのワイルズという数学者が解決するのですが、それまでのいろんな人たちのドラマも結構おもしろいです。

フェルマーの最終定理は数学の基本的な分野の研究ですが、こんなにおもしろいものかと思わせてくれた本でした。

反哲学史(哲学)

反哲学史 (講談社学術文庫) 反哲学史 (講談社学術文庫)
木田 元

講談社 2000-04-10
売り上げランキング : 7734

Amazonで詳しく見る by G-Tools

哲学というと難しくて役に立たないというイメージがありますが、元々は誰もが体験する日常生活の中にあることがテーマになっていて人生をよりよく生きるための指針となることも結構語られています。

この本はそんな哲学の歴史を批判的に解説した本です。

哲学はもともとギリシャから出てきた学問で一番有名なのがソクラテスですね。

プラトンはその弟子でソクラテスの考え方をより深めた人でした。

ソクラテスで有名なのは無知の知で、自分は無知であることを自覚しているからソフィストと呼ばれる詭弁家を批判することができると主張していました。

その後、アリストテレス、デカルト、カント、ヘーゲルといった哲学者が登場し、西洋文明がキリスト教とギリシャ哲学がミックスされて近代文明を作っていった経緯を解説していきます。

その後にその流れを批判するマルクスやニーチェが登場し、現在の西洋のあり方を批判するようになります。

西洋では20世紀に第1次世界大戦、第2次世界大戦と大きな戦争が起こりました。

それは科学技術が発展し人間中心主義的な考え方が一般的になったため、大きな争いが起こりやすくなったのでしょう。

その根本にあるのは西洋の哲学的な考え方でした。

そんな西洋の考え方を知っておくことは、これからのグローバル社会で必要になることではないでしょうか。

これからの「正義」の話をしよう(哲学)

これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学 これからの「正義」の話をしよう――いまを生き延びるための哲学
マイケル・サンデル Michael J. Sandel

早川書房 2010-05-22
売り上げランキング : 206

Amazonで詳しく見る by G-Tools

これはNHKで放送された「ハーバード白熱教室」の内容を書籍化したものです。

テーマは「正義」についてです。

正義とはなんでしょうか。

それは人によってや時代によっても違うでしょう。

ただ、多くの人と関係をもって生きていかなければいけない現代では正義についての議論はとても重要だと思います。

例えば、この本の例として電車事故のエピソードがあります。

電車を運転していたら突然ブレーキがきかなくなって目の前に3人の人がいたとします。

このままいくとその3人をはねて殺してしまいます。

しかし、その電車は別の線路に曲がることができてその先には1人の人が立っています。

あなただったらどちらを選ぶかという問いですが、ほとんどの人が1人の人の方へ曲がるというでしょう。

それは「功利主義」という考え方で、最大多数の人が最大の利益を受けることが正義であるという考え方です。

しかし、その考え方には問題もあり、少数派が常に抑圧されるという危険性もあります。

実際の状況ではどちらか選択しなければ行けない場合は多数を助けるということになるのでしょうが、正義は何かと考える場合はこのような議論を行って考えを深めることがこれからの時代は重要なのではないかと思います。

マンキュー入門経済学(経済)

マンキュー入門経済学 マンキュー入門経済学
N.グレゴリー マンキュー N.Gregory Mankiw

東洋経済新報社 2008-03
売り上げランキング : 48021

Amazonで詳しく見る by G-Tools

経済学も何か大学での高尚な学問のようなイメージがありますが、実際には私たちの生活に直結するテーマを扱っています。

例えば、現在提供されている社会保障(健康保険や年金、生活保護など)は税金や掛金などで賄われていますが、国内の経済活動が行われているから成り立っている制度です。

また、みなさんが受け取る給料は所得の再分配をどのように行うかにかかわる問題で、頑張った人や高度なスキルを持つ人にたくさん配分されるようなしくみが人々のインセンティブをあげて経済活動にいい影響を与えることになります。

このように経済学は私たちが日々行っている経済活動が社会にどのように影響するかを教えてくれます。

そして、このマンキューの本は経済学の本の中でも読みやすく、内容的にもすばらしいと思います。

私は学生のころは学校の勉強がつまらなくてあまり勉強熱心ではありませんでした。

しかし、本を読むのは好きで地元の大きな書店にはしょっちゅう通って面白そうな本をよく読んでいました。

そのころはアマゾンのようなサイトがなかったので自分の興味がある本をさがすことが難しかったですが、今はネットでいろんな面白そうな本をさがすことができるのでいい本と出会える確率はあがったと思います。

ここに上げた本は私が読んでとても影響をうけた本なので、もし他の方にもいいと思ってもらえたら紹介したかいがあったなと思います。

やはり、いくつになっても新しいことを学ぶのは楽しいですね!

コメントを残す