次世代マーケティングプラットフォーム

次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの 次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの
湯川 鶴章

ソフトバンククリエイティブ 2008-09-27
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この本の主張しているところを簡潔に言うと「マーケティングはテクノロジーの仕事になる」といったところでしょうか。

従来のマーケティングというと広告というのが主な活動でした。

テレビや新聞などのマス媒体に広告を出稿して販売をいかに増やすかということが一番重要でしたが、インターネットが登場しPCや携帯電話が普及することによってネット上でマーケティングがクローズアップされるようになりました。

しかし、初期のインターネットの広告はテレビや新聞の手法をそのまま持ち込んだものだったので広告を出す側も媒体が一つ増えたくらいにしか考えていなかったようです。

しかし、Googleがリスティング広告を行うようになって事態は変わってきます。

ユーザーが入力した検索キーワードによって出す広告を変えてより効果的な広告が出せるようになりました。

これはつまりコンピューターが判断して広告を出稿しているようなもので、いままで広告マンがやっていたことを機械が代わっておこなうようになったということです。

この本の著者はこの方向性はさらに加速するだろうと予測しています。

店舗の広告ディスプレイをネット端末で行ってしまうデジタルサイネージやカメラで顧客の性別や年齢を推測する技術、モバイルやGPS使った位置情報マーケティングなどもはやマーケティングの仕事はIT技術なしではこれからは成り立っていかなさそうです。

今までの広告の世界は広告代理店が媒体と広告主の間に入っていたれりつくせりのサービスを提供していました。

しかし、そのような待遇を受けられるのはナショナルクライアントと呼ばれる一部の優良企業のみで中小企業は広告やマーケティングという世界とは縁遠い存在でした。

それがインターネット上でのマーケティングを安価に利用できるようになって中小企業でも大企業と対等にマーケティングを行う環境が整備されつつあります。

広告マーケットプレイスというのも中小企業が広告を出すチャンスを増やすものです。

今まで広告代理店が間に入って売買されていた広告枠を広告主と媒体社が直接売買するためのサービスです。

日本では広告代理店の力が強くて従来の広告の売買では使われることがないでしょうが、インターネットでの広告ではこれから広がっていく可能性はあると思います。

また従来の広告のように多くの人に見せる広告というのがこれからはなくなっていくかもしれません。

FacebookというアメリカのSNSサイトではソーシャルアドという広告を展開しています。

これは自分の友達が買ったものが表示されるというタイプの広告です。

友人が買ったものだったら自分も見てみようと思うのでしょうね。

Facebookがまずったのはデフォルトでソーシャルアドが実行されるようにしたため友人に自分の買ったものを知られたくない人たちから多くのクレームが出たそうです。

広告の導入は慎重に行わないと思わぬところで逆効果になってしまいます。

ただ方向性としては正しいのではないかと思います。

やはりこれからはコミュニティを中心としたマーケティング活動が重要になっていくでしょう。

映画「マイノリティリポート」で主人公が電車に乗ると自分向けの広告がディスプレイに出てくるというシーンがありましたが、カメラで人を識別することができるようになればもうすぐ実現してしまうかもしれません。

しかし、受け手にいやがられるマーケティングはいずれ消えることになるでしょう。

企業にとっても顧客にとってもメリットのあるマーケティング技術がこれから求められるものだと思います。

いままで広告といえば制作や代理店など人に依存した業態でした。

しかし、その部分をコンピューターによって自動化できるようになってきました。

もちろん人手でやらなければいけない部分は残るでしょうが、検索エンジンが人手によって編集されていたディレクトリ型からGoogleのロボット型に移行していったように、広告やマーケティングもIT技術を使った形に変わっていくでしょう。

それはもうすぐそこまで来ているかもしれませんね。

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