考える脳 考える機械

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ジェフ・ホーキンス サンドラ・ブレイクスリー 伊藤 文英

ランダムハウス講談社 2005-03-24
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 脳はいまだ多くのことが解明されていない臓器です。今まではあまりにも複雑なために解明することができないと言われてきました。しかし本当にそうなのでしょうか?この著者は今までのアプローチが間違っていて脳を解明できる一歩手前まで既に来ていると主張します。

 彼は脳はひとつのアルゴリズムで全ての情報を処理していると主張します。目でみたり耳で聞いたり触ったりという情報は脳に伝えられて同じように処理されるということです。これはかつてCPUが生み出されたときのことを思い出させます。ビジコンという日本の電卓メーカーが数十種類のICをインテルに発注しますが、インテルのエンジニアはひとつのチップで全ての機能を持たせることができるのではないかと考えました。それがCPUとなります。

 脳も同じように音声処理回路や画像処理回路などがそれぞれあるのではなく同じ回路があらゆる情報を同じように処理しているということです。著者は自然の仕組みは単純で美しいはずだという信念をもっています。

 また知能とは何かという問題に対して彼の回答は予測する能力であるといいます。生き物は何か行動を起こす場合こうなるはずだという予測をしているということです。例えば家で飼っている猫の声がしたらもうすぐその猫の姿を見るだろうと脳は予測するわけです。ここで犬が出てくると人は意外性を感じるということです。

 このように人は記憶に基づいて状況を予測して行動しています。いちいちコンピューターのように計算して割り出していると刻々と変わる状況には対応できないですからね。

 彼の主張はいまだ理論の段階でこれから検証していかなければいけません。しかしいままでの脳科学とは違ったアプローチであり検討する価値のある考え方だと思います。

 久しぶりにインスパイアされる本に出会いました。この本は今年私が読んだ中でまちがいなく上位ランクに位置する本です。こういう出会いがあるから本屋通いがやめられないんですよね。

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