部分最適な人たち

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 最近、顧客企業のシステム構築をするために業務分析に関わる事があるのですが、多くの組織で同じパターンがあることに気づきました。

それは組織が部署ごとに最適化されていて他部署との連携にあまり興味がないということです。

その結果、部では効率がよくても全体では効率の悪いやり方でやっていたりします。

例えば、部ごとで独立採算的にやっている会社だとその部で利益が最大になる案件ばかりやって、会社全体としては利益が出るのに部では利益が少ないから引き受けないということがありました。

(こんな場合は偉いさん経由で調整するということになるのですが。)

また業務分析をしていても、ある部の部長さんは他の部署のことは全く知らないし知ろうともしていないなんてことも結構あります。

部ごとに成績評価をしているから仕方がないのかもしれませんが、いくらその部がよくても会社がだめになると自分たちもだめになるということがなかなか実感できないみたいです。

さらに人の単位でも自分の仕事が全体のどの部分でどんな貢献をしているかわからないで働いている人もいます。

これは仕事が分業化、専門化していくに従って全体が見えなくなってしまっているのでしょうね。

以前読んだ「最強組織の法則」でもこの部分最適の問題が出ていました。

確かある架空の清涼飲料水メーカーの話だったと思うのですが、人気テレビのドラマか何かで使われたので突然人気がでて売り上げが急激にあがります。

小売店や卸はなんとか商品を仕入れようとメーカーに圧力をかけてきます。

メーカーはなんとか出荷を増やそうと工場を新しく立てたりします。

しかし、生産能力があがったころに商品の人気も落ちていてだんだん売れなくなってくると小売店や卸は大量の在庫を抱える事となりメーカーも稼働率の低い工場を持つ事になってしまいます。

このエピソードはそれぞれの会社が最善を尽くしているのにうまくいかないという部分最適の問題をうまく表していると思います。

有名なトヨタ生産方式では生産工程である部分だけが高い生産性を持っていると前後の工程で仕掛品が増えて在庫が多くなってしまうので、必要以上にものを作るなというそうです。

音楽でリズムにあわせてみんなが演奏するように、生産もみんなが歩調をあわせないとうまくいかないということなのでしょうね。

多くの企業で働いている人たちはその道のプロフェッショナルでプライドを持って仕事をされている人が多くいます。

ただ、組織全体を理解して他セクションと調和して物事を進めて行くということを理解している人は少ないように感じました。

人間の体でも一部の臓器だけが優れていても他の臓器と調和していなければ不健康になってしまいます。

これと同じで企業などの組織も各セクションが調和できるようなマネージメントが重要だと思います。

なので部ごとに売り上げノルマを課するのではなく、会社への貢献度、もっというと顧客への貢献度で評価したほうがいいのではないかと思います。

(その貢献度を計る方法は色々あると思いますが。)

最近、ある部署の人に自分たちが扱っている商品が会社の財務上どういう扱いになっているかを聞いたところ、それは経理の仕事なのでわからないと言われました。

しかし、それを理解していないと自分の仕事が会社の利益になっているのかわからないと思います。

やはり、業務を改善するために知るべき事は他部署に関する情報でも教えてもらうべきだと思います。

所詮、組織なんて人が決めた区分けでしかないのですから、仕事で必要だと思う事は部署に関係なくやっていくべきではないでしょうか。

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