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photo credit: DrJ Photography – 2013 Special Olympic Games via photopin cc

現代社会は何事も競争することを強いられます。
いい学校に行くためには受験で合格しなければいけませんし、いい会社に入り結婚して昇進するなど人生は競争の連続です。
まー野生動物も生存競争で生き残らなければいけないので、競争は生き物の宿命なのかもしれません。
ただ、ある特定の能力での競争が全体的に見ていいことなのか疑問に思うことがあります。

特定の能力での競争は、勝つのはごく一部で大半の人が負け組になってしまいます。
大学入試などはその典型で、生徒の学力だけでなく経済力も競争に勝つための重要なファクターです。
大学という限られたリソースに多くの人がアクセスしようとするのでふるい落としはやむを得ないのでしょうが、それによって人生が決まるという硬直的な社会は多くの機会損失を生んでいるのではないかと思います。

しかし、テストができなかった人は本当に能力がないのでしょうか。
テストで測れる知的能力は限られているし、人間の脳は使うことによっていろんな能力を獲得できる可塑性を持っています。それなのにある時点で限られた知能を測っただけで排除するのはもったいないと思います。

例えば、医師になるためには大学入試でトップクラスの成績を取らないと医学部には入学できません。
しかし、ノーベル医学賞をとった山中さんは数学の微積分はもう忘れてしまったとおっしゃっていました。
また、外科医は学者というより職人的な仕事なので天皇陛下を執刀した外科医は現場叩き上げの医師でした。
こういう状況を見ていると、医師になるのにそんな難しいテストをパスする必要があるのかと思ってしまいます。
確かにお金持ちになりたいからという不純な目的で医師になる人も多いので、いいフィルターになっているのかもしれませんが。

私も仕事でプログラミング言語やネットワークを学び、自分でアメリカ留学して英語のスキルが身につきました。
私は大学に行ってないので、もしコンピュータや英語が日本の大学でしか学べない時代だったらそういうスキルを獲得することはできなかったでしょう。
本当は日本の教育機関でそういう人を育てる環境作りをすべきですが、経済力や能力の関係なく誰でも学ぼうと思う人達をサポートするシステムが日本にはありません。
むしろ、日本の教育システムは規定に合わない人を排除する硬直的で懲罰的なシステムだと思います。
これだけ平均寿命が伸びている現代に18歳でどの学校に行ったかで人生が決まってしまう社会は将来行き詰まっていくのは火を見るよりあきらかです。

また、いわゆるドロップアウトした人たちは一般社会でもある意味制裁を受けることがあります。
最近、日本の少子化問題がクローズアップされていますが、その一番の原因が結婚のハードルが上がってしまっていることだと思います。
ある調査によると日本の女性の結婚相手に求める年収は600万 だそうですが、それを満たす人は全体の9%しかいないそうです。
ある意味、結婚できるかできないかも競争だと思いますが、これだけ未婚割合が多いというのも負け組の多い競争ということなのだと思います。
私のまわりでもあからさまに金持ちと結婚したいという女性がいますが、そういう女性にとっては学生の段階で負け組の男たちは結婚対象にはならないのでしょう。
女性がなぜそんなに男性に依存的なのかも不思議ですが、あまりに厳しい選別が働くとマッチングが成り立たなくなるというのが少子化の根本原因のような気がします。

日本人はあまりにも固定観念にとらわれていて、世間でいいとされている人生しかだめだと思っている人が多い感じがします。
多民族国家と違ってみんな似たり寄ったりの人で構成されているのでそういう指向が強いのかもしれません。
例えば、医師、弁護士、公務員は職業として日本ではエリートだと思われていますが、海外ではそうではありません。
どんな職業でもトップクラスの人やいまいちな人はいますが、日本ではどんな職業かだけで判断されます。
(取引コストの面からみるとある程度は仕方のないことかもしれませんが。)
しかし、これらの人はどちらかというと価値を生み出さない人たちなので、国全体から見るとある一定数以上は増えるとあまりよろしくない状況になります。
(実際、弁護士は増えすぎて仕事がない状況になっています。)

これから人口が減っていく日本では、人がもっと効率よく活躍できるようにする必要があります。
そのためには画一的なテストで人を選別するのではなく、それぞれの人が持っている能力や適性を見て活躍できるような環境を作る必要があるでしょう。
インフラ面ではMOOCなど無料で学べて新たなスキルを獲得できるようにして、学んだことを仕事に結びつけるしくみが必要です。
また、一般の人たちもステレオタイプな考え方を変えて、いろんな能力を持つ人をリスペクトするようになるべきでしょう。
起業家やエンジニアなど価値を創造する人たちがもっと尊敬されるようになると新しい産業も起こりやすくなると思います。
さらに、ある程度外国人に移住してもらって考え方を多様化することもいいかもしれません。
現状を見ると変えていくことは難しいとは思いますが、できるところからでもやっていくべきだと思います。

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