Mac開発秘話

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0596007191 Revolution in The Valley
Steve Wozniak ANDY HERTZFELD

Oreilly & Associates Inc 2004-12-15
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 私はもともとMacが大好きでこの職業を選びました。特にMac Plus,SEなどの一体型Macが一番好きでしたね。この本は小さなグループで開発していたころからMacがメジャーになっていく過程を現場のエンジニアの目から書かれたものです。

 著者のアンディ ハーツフェルドはMac OSのコアの部分であるToolboxやMemory Managerなどを開発したエンジニアです。彼以外にも描画ライブラリやハイパーカードを開発したビルアトキンソン、リソースマネージャーを開発したブルースホーンなどよくこれだけ優秀なエンジニアが集まったなという感じです。

 これだけ優秀なエンジニアが集まったのはAppleの創設者であるスティーブウォズニャックの功績が大きいのでしょうね。当時の多くの若者はApple IIに魅了されました。こんなすばらしいものを作る会社で働きたいと思うのは自然なことなんだと思います。

 この本を読んでいても当時の熱気が伝わってくるようでわくわくします。いまや普通となったGUIですが、Macが実現したものとWindowsの現在のものはほぼ同じです。当時のMacがいかに進んでいたかがわかります。

 Macが開発されていた当時MicroSoftもMS-DOSをリリースしたばかりでしたが、お世辞にもOSといえるものではなくCP/Mを焼きなおしただけのものでした。Microsoftが成功したのはハードウェアをやらなかったことと他人が考え出したものを改良してパッケージングするということに優れていたから成功したのだと思います。お金儲けという点では成功しましたが、エンジニアの尊敬を集められないのはそういう理由だからだと思います。

 この本を読んでいて革新的な仕事がなされる環境には共通点があるのではないかと思いました。

1 少人数の優秀な人たちのグループで行う

 Macプロジェクトは最初10人以下で始まったプロジェクトでした。また似たようなプロジェクトでIntelのCPU開発は最初2人で始まったものです。そのうちの一人が日本人です。

2 経営陣から期待されていない

 Macプロジェクトは最初は経営陣にとっては重要なプロジェクトではありませんでした。途中でCEOであるスティーブジョブズに乗っ取られましたが、彼も会社でははなつまみものになりつつありました。Intelも当時メモリー開発に忙しくてCPUは重要なプロジェクトではありませんでした。

3 方向を示す人がいる

 Macintoshはスティーブジョブズの考え方がマシンになったようなものです。エンジニアは機能ばかりに注目しますが、それ以上の何かを持つかどうかで革新的がどうかが決まります。IntelのCPUもテッドホフが方向付けをしたから革新的であったのだと思います。

 結局いい仕事をするためには人だということなんだと思います。いい人を集めようとするなら自分が優秀にならなければいけないということです。企業でよく優秀な人材が集まらないといいますが、では自分自身は優秀なのでしょうか?あなたより優秀な人があなたのために(またはあなたの会社のために)働いてくれると思いますか?まずそのことから考えなければいけないのだと思います。

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